新規事業立ち上げ期の顧客獲得方法

新規事業の立ち上げ期における顧客課題方法について学びがあったので、記事にして残しておく。

営業職としてキャリアを積んできた身として、顧客獲得=営業と疑う余地もなく盲信していた。
しかし、現在、新規事業のプロジェクトマネージャーとして携わらせていただいている中で、顧客獲得と一口に言っても、顧客書くとの目的や、獲得したいセグメント、事業のフェーズによって、最適な顧客獲得方法は大きく変動することを痛感している。

そこで、本記事では、特に以下の2つのフェーズに焦点を当てて、最適な顧客獲得方法について私なりの考えを述べたい。

  1. 顧客数が0の状態から最初の顧客を集めるフェーズ
  2. 最初の顧客のみの状態から顧客数を増やしていくフェーズ

もちろん、あくまで個人の意見の一つであり、環境や事業が変われば、他に最適解が出てくる可能性が大いにあることをあらかじめご了承いただきたい。

新規事業に携わる機会があった際に、この顧客獲得というテーマは担当者が事業立ち上げき当初から最も頭を悩ませる種の一つになる。
そのような方の参考になれば幸いだ。

1. 顧客数が0の状態から最初の顧客を集めるフェーズ

新規で事業を立ち上げる際、ほとんどのケースにおいて最初は顧客0であることがほとんどだ。
もちろん、すでに既存の顧客である層に対して、新しいサービスを提供するというケースの場合もあるだろう。
しかし、この場合も顧客の候補が顕在化しているだけで、その他のケースと同様にそのサービスを使ってくれる顧客を集めていくのは0からのスタートになる。

この顧客数が0である状態から、最初の顧客を集めていく際に適した顧客獲得方法は、主に以下のようなものとなる。

  • 紹介
  • 営業(テレアポ)
  • メール
  • SNS DM
  • 郵送DM

上記のようなあらゆる手段を組み合わせ、同時並行で進めていくのが基本的な流れだ。
一方で、私の経験上特に効果的であるのは、紹介だ。
紹介は、自分の知り合いや社員、メンバーの知り合いに顧客になってもらうことを意味する。

紹介が効果的である理由は大きく3つある。

  • 顧客獲得にコストがかからない(時間的コスト、金銭的コスト)
  • サービスの意見を率直に聞きやすい

第一に、紹介は、すでに一定の関係性が構築できている人がほとんどのため、実際にサービスを使用開始してもらうまでの時間的なコストがかかりづらい。
また、チャットなどで連絡をして依頼できることがほとんどのため、人件費やシステム費、外注費な度が発生しにくく、金銭的なコストもかからずに顧客獲得をできてしまうことがほとんどだ。
事業立ち上げ期はできるだけコストをかけうに効率よく立ち上げステップを踏んでいくことが重要なため、上記のメリットは極めて大きい。

また、一定の関係性を構築できている分、サービスに対する意見を聞きやすいというのも、紹介で得られる顧客のメリットになる。

新規事業では、最初に作ったMVPを元に、顧客に実際に使ってもらった感想などをヒアリングし、サービスの定義や特徴を微調整していくことが必要となる。
そのような場合、あまり関係性を構築できていない顧客だと、サービスを通して得た感想を正直につたてもらうのが難しく、ヒアリングで正しい情報を得られない可能性がある。

一方、すでに関係性がある紹介顧客であれば、一定腹を割って正直な意見を発してもらいやすくなる。
ただし気をつけていくべきことは、関係性があるが故に、相手が気を遣ってネガティブな意見を出しづらくなる可能性も同時に存在するということだ。
そのため、紹介で集めた顧客からネガティブな反応が多く見受けられない場合は、実は正直に話すことができていないだけではないかということを疑ってみる必要がある。

とはいえ、顧客が0の状態から、紹介で顧客を獲得することは極めて有効的であることは間違いない。
また、自身のSNSを通して、新規事業の最初の顧客募集を投稿してみると、より少ないコストで顧客を集めやすいため、SNSもうまく活用するといいだろう。(Facebook, LinkedIn, Xなどが拡散性、ユーザーの特性などの面から効果的。)

2. 最初の顧客のみの状態から顧客数を増やしていくフェーズ

顧客が0の状態から最初の顧客を紹介で集めるフェーズまでは、正直言って顧客獲得のハードルはそこまで高くない。
SNSの投稿やチャットを通して、面白がって協力してくれる人が多いだろう。
一方で、本当に顧客獲得に力を割いていく必要が出てくるのが、「顧客数を増やしていくフェーズ」に入った時だ。

紹介で集まる顧客を取り切った先に、紹介以外にチャネルから顧客を獲得していく必要が出てくる。
また、まだサービスの質が高くないことや、顧客の事例がないことなどと言った理由で、顧客の獲得ハードルがかなり高くなる。

このフェーズで検討できる顧客獲得方法の例としては、以下のようなものが考えられる。

  • 営業(テレアポ)
  • メール
  • SNS DM
  • 郵送DM
  • web広告(リスティング広告、SNS広告など)

先ほどのフェーズと同じような手法に加えて、安価で広くリーチできるweb広告を候補として取り上げている。
このフェーズも先ほどと同様に、できるだけコストを低く着実に顧客を獲得できる手法が適している。
そのため多くの手法が、労働集約的な作業であり、時間と労力を投下することで顧客を1件ずつ積み上げていく形式となる。

労力はかかってしまうが、ここでは金銭的なコストをほとんどかけずに顧客を拡大できることが重要なポイントになる。
事業はキャッシュアウトしてしまえばその時点でゲームオーバーだ。
時に新規事業は資金的な制約が厳しい。
そのため、いかにキャッシュを切らさずに生き残るか?を論点とし、その上で最適な判断をしていく必要がある。

上記の手法は、労力はかかるものの、金銭的な負担は極めて低い手法がほとんどだ。
行ってしまえば、大変だが、やれば基本的に結果につながるという類のものだ。

このフェーズでは、まずはこの類の手法で地道に顧客数を拡大し、キャッシュをうむ母体を作っていく必要がある。
一定の顧客が集まると、利益が大きくで始めるため、顧客獲得に対しても投資ができるようになり、コストはかかるがよりスピード感のある顧客獲得手法にチャレンジできるようになる。

そのため、まずこのフェーズでは、労力を投下し地道に顧客数を拡大することが重要だ。

また、web広告については、安価により多くの層にリーチできるため、このフェーズでも取り組みやすい例として記載した。
一方で、潜在的な顧客が少ない場合、リーチはできても顧客獲得までコンバージョンしないことも少なくない。
まずは試してみて、効果があれば、少しずつ額を増やしていくのがおすすめである一方、効果がなければまずはその他の手法で着実な顧客獲得に集中するように切り替えるのがいいだろう。





以上、新規事業立ち上げ期の顧客獲得方法について紹介した。
改めてにはなるが、上記の内容はあくまで私の経験をもとに記載した個人の意見だ。
全く異なる主張をされる方もいるだろう。
また、私がこの先経験をさらに重ね、別の考えに至ることもあるかもしれない。

そのため、新規事業の立ち上げを経験している1人の人間の意見として、参考にしていただけると幸いだ。

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