ケニアに来て丸一日を過ごす、最初の1日目。朝、小鳥の囀りと鶏の鳴き声が聞こえて目が覚めた。嘘みたいな本当の現実。本来人間が他の動物たちと何ら変わらない生物であることを改めて考えれば、ケニアは日本位比べて非常にナチュラルな国で、実はQOLがかなり高いのではないかと思う。でもやっぱり日本はいいのか悪いのかは別にして、今の現代人が住むには何とこの上なく快適な国であることを痛感する。日本で蛇口を捻ると世界で一番綺麗な水が出る。シャワーも自分が好きな温度に1℃単位でこだわってあたたかいお湯が程よい勢いで飛び出てくるし、湯船にだってはいれる。アフリカというか世界ではそんなことはなかなかない。今滞在している宿は日本人の方が運営している宿で、ケニアでは高水準に整ったインフラを享受させていただいているが、それでも昨晩入ったシャワーは不具合で水圧がかなり弱くなってしまっていて、代わりにお湯を置き溜めて頭から被って入った。日本にいたら、嘘でしょ?と思うかもしれないけど、むしろ昨日の夜はあたたかいお湯をかぶれるだけ幸せだなーと思った。むしろケニア、特にナイロビは水洗トイレで紙を流せるところが多いし、アフリカでも非常にレアなほどインフラが整っている。隣の国や田舎に行けば、床に穴が空いたトイレが当たり前の世界だと思うので、本当にこの整ったインフラのありがたさを痛感する。このアフリカでの生活を通して、これまでありふれていた日常に心から感謝しない日はなさそうだ。
とにかくケニアに来たからには事業立ち上げをする。そのために来たのだから日本にいる時よりも呑気な生活をしている場合ではない。という焦りがありつつも、よくよく考えてみると、コネクションも土地勘もないこの国で「何をやればいいの?」という巨大な不安に襲われた。日本にいるときはあれもできそう、これもできそうとワクワクして事業案を作っていたけど、それは日本でその事業をやるのであればできるが、このアフリカで何もないところからやるにはかなり大変だということに、アフリカ初日の今日になって初めて気づいた。あ、僕って何もできないのかもとめちゃくちゃ不安になった。だけど実際にアフリカで事業をやっている日本人の先輩はたくさんいる。その人たちだって、アフリカに来た時からコネクションも事業も全て揃っていたはずがない。むしろ今の僕みたいに何もないところから一つずつ積み上げていったはず。だから、まずはもうすでに活動している先輩に話を聞かせていただき、現場を見学させていただこうと思う。そうすれば、何をどうやっているのか?の解像度が上がり、少しは手触り感を持って自分にも落とし込めるはず。ナイロビで活躍されている日本人の方にご連絡をさせていただいた。貴重なご縁をいただけたら、まずは学ばせていただくことから始めたい。
寝る前に少しネットサーフィンをしていたら、大尊敬しているアフリカの先輩起業家の方が出ているYouTube動画をたまたま見つけ拝見した。刺激がやばい。環境の変化にめっぽう弱い僕は、アフリカに来てから少し保守的になっていたけど、一瞬でその靄がかなり晴れた。そうだ、こんな人たちの背中を見て追いかけてここに来たんじゃないか。何をぐずぐずしている暇なんてないだろうと。負けじとできることをどんどんやっていきたい。「僕を超えていってください」と言われたその言葉に報い、現実にする。先輩の背中は偉大だなと改めて思った。
明日もいい1日にしよう。