【アフリカ起業日記】弱い僕の強い意志 (2025年2月25日)

今、エチオピアはアディスアベバ行きの飛行機の中にいる。もうあと40分もすれば到着するみたい。韓国の仁川空港から13時間ほどの長旅なので、何度も眠ったり起きたりを繰り返してきた。そして、目が覚めるたびにふと思う、「あ、僕は本当にアフリカに向かっているんだな」と。日本を出てからもう18時間ほどが経ったけど、まだ現実なのか夢なのかもはっきりしないような感覚。

アフリカに行くと決めたのは昨年の11月くらいだったと思う。夏前に勤めていた会社を退職して、企業に向けて個人事業主としてある会社の業務を受けながらお世話になっていた。その会社の代表から、「今手伝ってもらっている事業の方向性を変える予定。引き続き手伝ってもいいし、前からやりたいと言っていた自分の起業にチャレンジしてもいいと思う。どうしたい?」と聞かれた。自分勝手であることはわかっていながらも、恥を忍んで迷わず、後者だと答えた。その後、本当にありがたいことに代表には起業についての相談を何度も乗っていただいた。その中で僕自身が昔からやりたいと思っていた「途上国での起業」、さらに言うと最も貧困問題等の社会課題が多いサブサハラアフリカでの起業をすると決めた。記憶が正しければ、代表から話をもらった当日にほぼアフリカ行きを決めていて、その翌週にはもう確定で動いていたと思う。そんな突然の決断から約3ヶ月、予定通り僕は今アフリカに向かっている。

昨晩、日本を発って思ったのは、僕って本当に弱っちいやつだなと言うこと。本当に弱すぎる。アフリカで起業をするぞと直前まで息巻いていたのに、出国ゲートを通った瞬間、怖さで体中が支配されて怯えていた。いつ帰って来れるんだろう?本当に行くの?もう帰って来れなかったらどうしよう?なんでアフリカに行くなんて決断したのだろう?本当に恥ずかしい話、機内でこのブログを書いている今も、涙が溢れてくる。それくらい、僕は本当に弱い。

じゃあなんで、アフリカに行くなんて決めたんだよ。いかなきゃいいじゃないか。と思うかもしれない。僕もそう思う。だけど、あの時即決したように、行くと決めてから何度考えても思いがブレなかったように、途上国で起業して社会問題に取り組むんだという意志だけは、きっとまわりの誰よりも強いという自負がある。だから、こんなに弱い僕なのに、今アフリカに向かっているんだ。不安と孤独でいっぱいだけど、どうしてもやりたくて仕方ないから結局やっちゃってるんだ。

自分がずっとやりたかったこと。学生時代も会社勤めをしている時も、昨日だって、一度も頭の中からこの思いが消えたことはないと断言できるほどにやりたいこと。そんな思いを持って、今ちゃんと挑戦している自分を、実は誇らしくも思っている。弱いけどちょっとはかっこいいじゃんと、自分でも自分を褒めている。

そしてきっと僕以上に今回のアフリカ渡航を心配しているのに、こんな決断を尊重して「いってらっしゃい」と背中を押してくれた僕の大切な人、「君ならできるよ」と応援してくれている皆さんに本当に感謝で胸がいっぱいだ。

そういえば、中学校を卒業する際に先生からもらった素敵な言葉が、今にぴったりな気がする。

“ 独りじゃないから、一人で走れる。 ”

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