久しぶりに筆を取りたくなった。
9月の頭に、日本からまた丸一日以上の時間をかけて飛行機に乗り、このアフリカ大陸に帰ってきた。
環境が変わると、時間はあっという間にすぎるもので、気がつけば既に2週間が経過しようとしている。
はやい。
さて、このブログを書きたくなる時は決まって、自分の中で感情が渦巻き、消化しきれていないときが多い。
その感情の吐き出し先として、ブログを頼っている。
ぐるぐると脳内を、胸の中を回り続ける自分の感情と思考を一つずつ吐き出しながら、整理していく。
吐き出すことで、自分が何を溜め込んでいたのかを確認する。
そんな作業。
ゆえに、このブログにはとても助けられている。
こと、海外にいると、言語の違いがあり、なかなか自分の感情や思考をそのまま言葉にして吐き出せる場がない。
だから今日も、ここに文字を打ち込み始めている。
遠回しにせず、何を自分が溜め込んできたのかを書こう。
端的に表現すれば、理想と現実の間で動けなくなっている。
「現実的」に物事を動かしていくのは難しいな、と感じている。
理想。
アフリカに初めて来たときは…、と言うよりも、初めてアフリカに渡航する以前は、自分の中に理想が溢れていた。
理想、と言うと、ふわふわしていてダメだとか、そんなんじゃ食っていけないとか、ネガティブな声が聞こえてきそうだ。
だけど、僕はとても大切なものだと思っている。
理想。それは人が生きる原動力。
自分がつくりたい未来、現実にしたい世界。そんな理想が人を動かす。
誰であっても、少なからずの理想を抱いていて、その理想に引っ張られて生きている。
今日という日を、今という瞬間を、確かに歩むことができる。
それは、この瞬間が、自分の理想にきっと繋がっていると信じているからだろう。
ただ、理想だけじゃダメだというのも、もちろん正しい。
理想を”実現”したいなら、”現実”的に物事を考え、進めていかなくてはいけない。
「理想はこうだけど、現実的に考えたら難しくて…」なんて言葉は、耳を澄ませば、日本中の至る所から聞こえてきそうだ。
そんな言葉を吐きたいのは、日本にいるみんなだけではない。
一見、現実慣れした世界に聞こえるアフリカにいる僕だって同じだ。
途上国で起業したい。
初めて、そんな感情を抱いたのは高校生くらいだったと思う。
もちろん、芸能人になってみたいなとか、そんなことも含めて色々混在した思いの中の一つではあった。
ただ、気がつけばそこからずっと心に思い続けて、ついには会社を辞めて、アフリカにまで飛び出してきた。
それだけ思いが強いはずなのに、自分の理想なはずなのに。
ふと、「日本に戻って、国内に閉じた事業をするのもありかな。」なんて思いが頭をよぎることがある。
現実と向き合わなくてはいけなくなっている。
ー アフリカ域内で商品を売ってもお金にならないから、生きていけない。 ー
ー アフリカで事業をするなら、誰も信じないことが最も重要。 ー
ー 現地に一生張り込むことが前提、そうでなければ始めないほうがいい。 ー
色々な現実が現れては、その影が理想を隠していく。
現実の乗り越え方を考え抜けた!と思えば、そこには当初持っていたはずの理想の存在感は微塵もない。
そんなことを繰り返していると、自分が何を理想としているのか、本当に思い出せなくなってきた。
あぁ、これはまずい。そう思って急いでこのブログに今の感情と思考を書き留めている。
どうしようもない状況で、進んでいるのか停滞しているのかもわからない状況で、もがき続けることこそが、生きるということなのかもしれない。
誰かがそう言っていた。
生きているんだな。