今日は超まじめな内容の記事になります。
今日、ニュースでをチェックしていたらたまたま目に止まった記事。
これがまた面白かったので、ざっくりとした内容と感じたことを共有したいと思います。
該当の記事がこちら↓
https://www.dailyshincho.jp/article/2023/11060556/?all=1
内容は、みんな大好き東京ディズニーリゾートを運営する会社「株式会社オリエンタルランド 」と、その筆頭株主「京成電鉄株式会社」について。
この記事で問われているメインテーマは、めちゃくちゃ端的にいうと、
「親分であるはずの京成電鉄より、オリエンタルランドの方が価値が高いよね。親分の方を買収したら、めちゃくちゃ安い価格で超優秀なオリエンタルランドもゲットできるじゃん!?」ということ。
難しくならないように、ポイントだけかいつまんでちょっと詳しく書きますね。
京成電鉄はオリエンタルランド の親分
まず初めに、京成電鉄とオリエンタルランド の関係性から。
この二つの会社の関係性は、いわゆる親分子分の関係、
すなわち、「京成電鉄はオリエンタルランド の親分である」という事実があります。
オリエンタルランドは東京ディズニーリゾートの開演を目的に設立されたのですが、この設立をメインで主導したのが京成電鉄でした。
なので、京成電鉄はいわばオリエンタルランドの生みの親みたいな感じですね。
それゆえに、今も京成電鉄はオリエンタルランドの株式の約22%を保有しており、筆頭株主(一番の大親分)になっています。
親分より子分の方が価値が高い
さて、ここで今回問題なっている一番のポイントが、「親分よりも子分の方が価値が高くついている」ということです。
株式市場では、各会社に対して時価総額という会社の価値がつけられます。
(A社は〇〇円、B社は◇◇円の価値があるみたいな感じです。)
そして、当たり前に会社が高く評価されればされるほど時価総額は高くなるわけですが、
今回問題なのは、親分であるはずの京成電鉄より、子分のオリエンタルランドの方が時価総額が高くなっているということ。
さらには、京成電鉄が持っている22%のオリエンタルランドの株だけでも、京成電鉄それ自体の時価総額を上回るとのことです。
親分より子分の方が価値が高い。
一見すると、「まあ親分としての格好が悪いけど、そんなに問題?」と感じるかもしれません。
ただ、ここからが一番面白いところで、俗に言うこの「ねじれ現象」が株式市場では非常に大きな意味を持つことになります。
親分を買えば優秀な子分がついてくる
株式市場で「ねじれ現象」がおこると、「親分を買えば優秀な子分がついてくる」というチャンスが生まれます。
これが、今回の一番面白い点です。
わかりやすいように、今回の参考記事の一部を引用します。
パリサーによると、京成が持つオリエンタルランド株の価値は約1兆2300億円にも上りますが、京成の時価総額は8800億円。1万2300円の現金が入った財布が8800円で売られているようなものです
つまり、8,800億円で京成電鉄を買えば、1兆2,300億円のオリエンタルランドまでセットで買えちゃうということです。
「え、そんなのありなの?お得すぎない?」
って思いますよね。
「800円の刺身盛り合わせを買ったら、1,200円の舟盛りがついてきた。」みたいなもんですからね。
こう言った状況から、「ねじれを解消するためにオリエンタルランドの株式を売れ」と海外の投資ファンドが行っているみたいなのがこの記事の全体像だったりします。
(ちなみに、この投資ファンドももちろん、オリエンタルランドの株式をより多く得たいがためにこういう発言をしているという背景もあり、その辺も面白いんですが…!)
ちなみにですが、実は、今回の京成電鉄とオリエンタルランドとそっくりのねじれ現象が、過去にも存在して大きな話題になっていました。
それが、ニッポン放送とフジテレビです。
ニッポン放送はフジテレビの親分だったのですが、圧倒的に時価総額が低かったため、ニッポン放送を買収すればフジテレビまで傘下に入れられるという信じがたい状況が、かつてはありました。
このねじれに着目をして、フジテレビを手に入れる!と世を騒がせたのが堀江貴文氏率いるライブドアでした。
あのライブドアの進撃も、まさに今回と同じような状況から生まれたと思うと、本記事も見逃せないですよね…!
(ライブドアについては僕もたくさん書き記したいことがあるので、またの機会にたっぷりお伝えできればと思います!)
株式は資本主義の醍醐味
こんな感じで、株式の仕組みを見てみると、
「こんな状況でありなの!?」とか、
「この会社なんで、この会社の子分に留まっているんだろう?」とか、
はたまた、「この会社買ったらめちゃくちゃ得じゃん…」
みたいな、面白い現象がたくさん広がっていたりします。
一見とっつきづらい「株式」という言葉ですが、資本主義というルールの中で成り立っている今の社会において、この株式を通した生態系は圧倒的なメインストリームだなと、今回の記事で改めて感じました。
ということで、めちゃくちゃ堅苦しい話を書きましたが、「資本主義ってこういう面白さもあるよね」という僕のささやかなワクワクが伝わっていたら幸いです。